ヒオウギガイ/桧扇貝/緋扇貝/虹色貝:特徴や主な産地と旬
■ヒオウギガイとは
●イタヤガイ目イタヤガイ科 (英)noble scallop
ヒオウギガイはホタテやイタヤガイなどと同じイタヤガイ科の二枚貝で房総半島から南の沿岸に生息しています。
まるで人工的に着色したかのような鮮やかな色ですが、この貝自身が作り出す個性なんです。しかも個体によって明るい黄色やオレンジ、紫、赤などがあり、この色は遺伝的に受け継がれるそうです。天然物も獲れるようですが、天然物では褐色のものが多く、養殖物は美しい色の個体を選んで人口採卵し養殖しているので鮮やかな色の物が多いです。
地方によって高知県では「長太郎貝」、三重県志摩では「虹色貝」、愛媛県愛南では「緋扇貝」と漢字を変えたり、その他各地で「アッパ貝」や「バタバタ」など色々な呼び名が付けられています。
●ヒオウギガイの特徴
この貝の特徴は、何と言ってもこの殻の外見にあると言っていいでしょう。大きい物で縦横10cm程で、形はまさにシェル石油のロゴをイメージさせられる扇形で、殻の表面には規則正しく扇状に条肋(じょうろく)が入っています。
殻の色は明るい黄色やオレンジ、紫、赤などで、養殖物の美しい殻は飾り物や器としても利用価値が高いです。
肝心の食用部分ですが、剥き身にするとホタテと見分けがつかない感じです。主に貝柱を食べますが、その他の部位も食べる事が出来ます。
味的には、ホタテと比べ味が濃い感じ。甘味も強く感じ、美味しいです。ただ、ホタテと比べると上品さという面で引けを取るかもしれません。
■ヒオウギガイの主な産地と旬
●主な産地
天然物は少なく、流通しているものは養殖物が中心となっています。写真の物は愛媛県愛南町で養殖されたものです。
その他三重県志摩や熊本県天草、大分県佐伯市、島根県隠岐などで養殖されています。
●ヒオウギガイが美味しい旬は
産卵期は4~5月頃で、卵を持った夏場は産卵後である事や、水温が上がり身痩せするようです。
食べ頃の旬は水温が下がる晩秋から春にかけてとなります。
旬カレンダー | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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ヒオウギガイ |