ハチビキ/はちびき:さばき方 三枚におろす
長崎県産の75cm4.8Kgの大きなハチビキを三枚におろす様子を動画と工程ごとの写真で分かりやすく解説しています。ハチビキは外見がハマダイに似ていますが身は白くなくカツオのような赤い色をしています。
●ハチビキを三枚におろす 動画編
75cm程の大きなハチビキを三枚におろし、サク取りするところまでの様子を短い動画にまとめています。
●ハチビキを三枚におろす 写真と解説
◆うろこを落とす
ウロコ取りと包丁の刃先でウロコを綺麗にこすり落とし、水で洗い流します。
ハマダイのウロコは硬くしっかりと付いているので、バラ引きするには少し力が必要です。
◆頭と内臓を取り除く
ハマダイの頭を左手に持ち、腹びれの付け根辺りに浅く包丁を入れる。
背を手前にして置き、腹びれの切り込みから胸ビレの右側を通り頭の付け根へ切り付ける。内臓まで切り込まない程度に刃を入れた状態で、背骨まで進め、背骨を軸にして頭部の肉を切り込む。
背骨に直角に刃をあて、骨を切断する。
腹が手前になるように魚を返し、反対側も同じように腹びれのところまで切り進める。
内臓まで切ってしまわないよう注意しながら切り開いていく。
腹を肛門まで切り開く。
頭部を胴体から離す。この時、内臓も一緒に引き出すようにする。
腹を開いて、背骨のところにある血合いの膜を切り開く。
腹の中を綺麗に洗う。血合いのところは歯ブラシを使うとよい。大きなハマダイならササラを使ってもいい。
外側だけでなく、腹の中もしっかりと水けをふき取る。
◆三枚におろす
腹の身を軽く持ち上げながら、尻びれに沿って刃先を入れ、おの切り込みのところまで切りつける。
ハチビキの腹骨は比較的柔らかいので、この時点で背骨と腹骨の接合部を包丁で切断しておく。
魚を返し、尾の付け根に切り込みを入れる。
背中側を背ビレに沿うように浅く尾から首元まで切り込みを入れる。
切り込みをつけたところに刃を刺し、中骨の上を滑らせるように何度か刃先を進め、背骨まで切り込む。
尾側から身を背骨から切りはがしていく。
これで片身がおろせた状態。
反対側の身も同じようにおろす。
背びれに沿って浅く切り込みを入れる。切り込みをつけたところに刃を刺し、中骨の上を滑らせるように何度か刃先を進め、背骨まで切り込む。
魚の向きを変え、尾の付け根に切り込みを入れる。
臀ビレに沿って浅く切り込みを入れ、続けて何度か刃を中骨に沿わせながら背骨まで切り込む。
腹骨を背骨から切断していく。
尾側から身を背骨から切りはがしていく。
これで三枚になりました。
◆身を整え、サクにする
包丁を逆刃に持ち、腹骨と血合い骨の接合部を切り離しておく。
腹骨に沿って薄く包丁を入れ、腹骨をそぎ落とす。
これで片身がフィレ状になりました。
ここからは使う料理によって切り方が変わります。
今回は前半分を刺身用に、尾側半分は切り身で加熱する料理に使うので切り分ける。
刺身用の場合は血合いの部分で背と腹の身にサクどりする。この時、血合い骨が腹身に残るように骨に沿って背の身を切り離す。
腹の身に残した血合い骨と血合いを薄く切り落とす。
腹と背で切り分けない場合は、血合い骨を骨抜きを使って一本ずつ抜いていきます。
皮を引く場合は、尾の付け根の皮を少しはがし、その皮の端を手でつまんで引っ張るような感じで、身と皮の間に包丁を入れ、刃先の平らな面がまな板と平行になるイメージで少しずつ小刻みに刃先を動かして皮を引いていきます。