稚アユ/稚鮎/ちあゆ
●稚アユとは
◆成魚になる前の小さな鮎
稚アユとはその字の通り、成魚になる前の小さなアユの事です。明確な定義はとらえ方によって諸説ありますが、ウロコが付く前をシラスアユやびわ湖がある滋賀県ではヒウオと呼び、体全体がウロコで覆われてからを稚魚と言います。一般的に市場に出回る稚魚は4~8cmまでのものが多いです。
本来のアユは春にこれくらいに成長し、川への遡上を始めます。河川ではその時期はアユが禁漁となっていますが、遡上する前に海や河口で獲られた稚アユと、びわ湖で獲れた稚魚、そして養殖によって生まれた稚魚があります。
◆稚鮎の特徴
稚アユは体のつくりは成魚とほぼ同じで、脂鰭もあり全体にウロコもあります。体色は背が黒っぽい以外は銀白色に近い感じで、黄色い斑紋も出ていません。
鮎特有の香りは稚魚の時点ですでに感じられます。
◆びわ湖産と海産稚鮎
滋賀県の琵琶湖は稚アユの産地として知られ、全国の河川へ放流用の生きた稚アユの出荷もしています。
一方、各地の河川の河口付近の海で遡上する前のものを獲ったものは海産稚アユと呼ばれています。
◆稚鮎の旬
天然の稚アユは春から初夏にかけてその大きさになり河川を遡上します。獲れるのもその時期なので、稚アユの旬は産地にもよりますが、5月から6月となります。
旬のカレンダー | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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稚アユ |
●調理のポイントや主な料理
◆骨は柔らかく食べられます
稚アユの骨はとても柔らかく、丸ごと調理して骨ごと食べることができます。通常、鮮度のいい稚アユは腸も出さず、そのまま調理することが多いです。
◆煮付けや甘露煮
びわ湖のある滋賀県では古くから稚アユを甘露煮にして食べられてきました。そこまで甘く煮詰めず、一般的な煮付けにしても美味しいです。
◆揚げ物
天ぷらやから揚げにしても美味しい。