キダイ(黄鯛)/レンコダイ(連子鯛):特徴や主な産地と旬
■キダイ(黄鯛)/レンコダイ(連子鯛)の生態や特徴
◆キダイ/黄鯛とは
分類:魚類 > 条鰭綱 > スズキ目 > スズキ亜目 > タイ科 > キダイ属(日本海洋データセンターより)
学名:Dentex hypselosomus Bleeker, 1854
和名:きだい/黄鯛
英名:Yellowback seabream
別名:レンコダイ/連子鯛、バンジロ、ハナオレダイ
◆キダイ/レンコダイの名前の由来
キダイは一般的にはレンコダイ(連子鯛)と呼ばれる事の方が多く、鯛という名の通りマダイと同じタイ科に属するキダイ属の魚。見た目はマダイと大きな違いはなく、美しい姿をしているが、マダイほど大きくはならず、味も劣るので、意外に安価で出回っている。結婚式の披露宴で提供される”鯛の塩焼き”に使われることも多い。チダイと共に「コダイ(小鯛)」と呼ばれたりもする。
「キダイ/黄鯛」という名の由来は、体側が幅広の帯状に淡く黄色い事や、顔なども黄色い部分がある事から黄色い鯛という意味でつけられたようだ。
「レンコダイ/連子鯛」は群れで生息するキダイは延縄で獲れる際に連なる針に間隔を開けず次々と揚がってくる事が多く、その様子が由来と言われている。
◆キダイ/レンコダイのの生態
キダイは本州中部から南の日本海及び太平洋から東シナ海、更に南のオーストラリア辺りまで分布する暖海性で、沿岸部ではなく主に沖合や大陸棚の水深50~200mの砂泥底に群れで生息し、小魚や甲殻類、頭足類などを捕食している。
産卵期は春と秋、年に2回に分けて行われ、孵化した稚魚は1年で尾叉長9~11㎝、2年で15~16㎝、3年で19~22㎝、4年で22~27㎝に成長することが分かっている。寿命は概ね8年程とみられる。
なお、2年目で成熟するようだが、若い間はメスが多く、成長して5年程経つと一部のメスが性転換しオス化する事が知られている。そのため、大型のものはオスが多くなる。
◆キダイ/レンコダイの特徴
外見の特徴は、マダイと同じように側扁し体高のある「鯛」らしい形をしているが、マダイほど大きくはならず20~30cm㎝のものが中心で、大きいものでも40㎝程にしかならない。
また、頭頂部から口元にかけては直線ではなく、鼻のあたりが少しへこんでいるので口が突き出たように見える。上下のあごには鋭い円錐形の歯が並んでいる。
体色はマダイに比べ明るいピンクから朱色で、口元から目元にかけて黄色い部分が目立ち、体側にも淡く帯状に黄色い部分が見られる。
■キダイ(黄鯛)/レンコダイ(連子鯛)の主な産地と旬
●キダイ/レンコダイの主な産地
キダイは主に山陰から九州にかけてに西日本で多く水揚げされている。政府がまとめた平成27年産の漁獲量を見ると、キダイ及びチダイの漁獲量が多いのは長崎県、山口県、島根県となっている。
●キダイ/レンコダイの美味しい旬は
キダイは通年水揚げがあるようですが、島根県のホームページによると、キダイの脂質の季節変化が調査された結果、6~8月に最も脂がのり、秋から冬にかけてはその半分以下になってしまうようだ。これはキダイが美味しい旬が夏であると言われる事を裏付けている。
更に、キダイは秋冬に底引き網で大量に漁獲されるが、夏場は底引き網漁の禁漁期間となるため、漁獲は主に延縄や釣りによる質のいい状態のものが多く、刺身で美味しく食べることができる。
旬のカレンダー | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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キダイ/レンコダイ |