ホテイウオ(ゴッコ):目利きと料理

ホテイウオ(ゴッコ),Aptocyclus ventricosus

 ホテイウオ(ゴッコ)を選ぶ際のポイント、目利きや見分け方、さばき方をはじめ、美味しい食べ方と調理方法、主な料理、料理レシピなどを沢山の写真と共に紹介します。

●ホテイウオの目利きと調理のポイント

◆オスよりも卵を持ったメスが珍重される

 ホテイウオはゴッコ汁などにして食べることが多いですが、その際、卵の食感と味が好まれています。そのためメスの方が値段もオスの倍くらい違ったりします。

ホテイウオ(ゴッコ),Aptocyclus ventricosus

 オスとメスは一般的には別々に取引されることが多く、売っているときも分かるようになっていると思います。ただ、混ざっている中から選ぶようなときは見分けられた方が良いですね。

 雄雌の見分けのポイントは3つ。1.全体の大きさがメスの方が大きめ。2.オスは吸盤と胸ビレが大きい。3.オスの方が口が大きく歯が鋭く発達している。です。

 ただ、卵を除けば食味的にはオスの方が肝が大きく、白子もコクがあって美味しいです。また筋肉もオスの方が割合的には多いです。

◆鮮度がいい物

 表面のぬめりに透明感があり模様が鮮やかなものが新鮮。また、身に張りがあり、吸盤が吸いつくようなものが新鮮です。

ホテイウオ(ゴッコ),Aptocyclus ventricosus

◆調理のポイント

 ホテイウオは体表に粘膜があるので、さばく前に熱湯をかけるか、くぐらせて冷水に落とし、表面に白く固まった膜を綺麗に洗い流します。

 後はぶつ切りにするだけですが、骨も柔らかく、身と共にぶつ切りにして食べることができます。

ぶつ切りにして湯引きしたホテイウオ(ゴッコ),Aptocyclus ventricosus

 卵巣はもちろん、白子や肝も美味しいです。

 卵はさっと湯の中ですすぐようにしてから鍋に加えたりしますが、イクラのように醤油漬けにする場合は火を通さず、50度ほどのぬるま湯の中でほぐします。

湯霜にしたホテイウオ(ゴッコ)の卵,Aptocyclus ventricosus

●ホテイウオ(ゴッコ)の美味しい食べ方と料理

◆ゴッコ汁

 ぶつ切りにしてから再度湯霜にしたぶつ切りのゴッコを、下茹でした大根、ニンジンなどの根菜とともに昆布出汁、酒、醤油、みりんで煮る。仕上げにゴッコの卵を加えてひと煮立ちしたら出来上がり。

ホテイウオ(ゴッコ),ゴッコ汁

 ゴッコは皮のプリプリした舌触りや、骨の歯触りなど色々な食感が楽しめます。卵は火を通し過ぎると硬くなるので、仕上げに加えるのがポイント。プチプチした食感で甘味があり実に美味しいです。

 ゴッコ汁は醤油ベースの出汁で煮ることが多いようですが、具材や煮汁などに明確な決まりがあるわけではなく、その時期に手に入る根菜などの野菜や豆腐と共に汁仕立てに煮た料理の総称のようです。

◆ゴッコの味噌汁

 ゴッコ汁と同じ要領で下拵えしたゴッコの身を味噌汁仕立てにしても美味しい。

ホテイウオ(ゴッコ)の味噌汁

◆ゴッコの酢の物

 ゴッコの左右の腹の部分を湯引きし、昆布醤油と酢で和えた酢の物。

ホテイウオ(ゴッコ)の酢の物

 ゴッコの食感がなんとも言えない独特の食感で美味しい。

◆ゴッコ鍋

 下拵えしたゴッコのぶつ切りでちり鍋にしたもの。

ホテイウオ(ゴッコ)の鍋

 ゴッコからいい出汁が出ている。やはりここでも卵はあった方が良い。

 今回はちり鍋にしたが、韓国風にコチジャンなどを加えたチゲにしても良さそうだ。

◆ゴッコのバター焼き

 ゴッコの表面のぬめりを落とした後、皮をむいた身に塩を振り、数日天日干ししたものをぶつ切りにして、ニンニクと共にバターで焼く。

ホテイウオ(ゴッコ)のバター焼き

 程よい食感で臭みもなくバターとの相性もいい。

◆ゴッコの唐揚げ

 ゴッコの表面のぬめりを落とした後、皮をむいた身に塩を振り、数日天日干ししたものをぶつ切りにして、酒と胡椒を振ってから片栗粉をまぶし揚げたもの。

ホテイウオ(ゴッコ)の唐揚げ

 ゴッコは本当に癖がなく、唐揚げにすると香ばしくて美味しいのだが、もはや何を食べているのかわからない。(笑)

◆ホテイウオ(ゴッコ)を使った料理をレシピサイトで探す

 主な料理レシピサイトのホテイウオ/ゴッコを使ったレシピのページにリンクしています。参考にされると良いでしょう。

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