コブセミエビのさばき方と茹で方
コブセミエビを選ぶ際のポイント、目利きや見分け方、さばき方をはじめ、美味しい食べ方と調理方法、主な料理、料理レシピなどを沢山の写真と共に紹介します。
●コブセミエビをさばく動画
◆コブセミエビをさばく様子や茹でる様子を動画で見る
鹿児島の市場から仕入れた40cmオーバー1.65kgの超でっかい雌と37cm1kgのデカイ雄のコブセミエビをさばきます。
1キロあるオスを生きたままさばいて刺身に 1.65キロもある大きい雌はクールブイヨンでゆで上げました。
さばく様子はけっして手際が良いという訳ではありません。 あくまでも、コブセミエビってどんな感じなのかが分かってもらえたらと思います。
●コブセミエビを刺身用にさばくポイント
◆氷水で〆る
活きの良いコブセミエビをそのままさばくのは、包丁を使っている際中にバチバチと暴れだす恐れがあり危険なので、まずはたっぷりの氷を入れた真水に浸し、仮死状態にしてしまいます。
◆頭部と胴をはずす
頭胸甲と腹節の隙間から刃先を差し込み、左右の膜を切る。
腹側からも同じように刃先を差し込み、脚の付け根と繋がっている身を切り離す。
◆甲羅から身をはずす
腹節と頭をはずせたら、腹節の腹側に左右にわたって付いている堅い部分の両側を切断していく。
伊勢海老くらいならキッチンバサミで切れるが、コブセミエビはとても固く、出刃包丁を使わなくては切れない。
左右の膜まで切れたら、前の方から腹膜を少しずつ刃先を使いながらはがしていく。
背側の甲羅は身と甲羅の間に指を差し込み、指先を滑らせるようにして少しずつはがしていく。
取り出せた身。元の身が大きいので、身も結構大きい。
今回のは1kgのコブセミエビから250gの正身がとれた。
元の身が大きいので感覚がおかしくなり刺身も切り身が大きくなりがちでなので注意しましょう。
◆頭部を半割にする
頭の部分にもミソや身が付いている。また、コブセミエビは図体が大きく、脚もそれなりに太いので、脚の身もカニのように取り出せる。
半分に割るには、硬い背側からではなく、腹側から刃先を差し込んで、そこを支点にして切り分ける。。
半分に割った状態。こうやって切り分けてから煮たり焼いたりする。
刺身にしたのがこちら。
●コブセミエビをゆでる
◆コブセミエビを茹でる時の塩加減
コブセミエビを茹でる時の塩加減は、単に塩茹でするなら1~2%の塩を加え、沸騰させている中に沈めて茹でます。
フランス料理の調理法、ナージェの場合は、似た後のスープも使うので塩を少なくし、その代わり香味野菜や酒類を加えることで旨味が逃げないように火を入れます。
◆コブセミエビを茹でる時間
茹で時間は大きさや用途によって変わり、茹で上がりをそのまま食べるなら、1kgサイズで20分ほど。茹で上がったら丘あげしそのまま粗熱をとります。
後に加熱調理するなら茹で時間は短く10~15分ほどにしましょう。
◆茹でる前に
活きのいいコブセミエビをいきなり沸騰させている湯に入れるとびっくりしてバチバチと跳ねることがあり、とても危険です。
まずは、生きたままさばくときと同じように、氷水に浸けて仮死状態にしておきましょう。
◆上向き?下向き?
カニを茹でる時に背を下にして・・・とよく聞きますが、このエビはあまりこだわらなくてもいいと思います。
上下というよりも、全体にむらなく茹で上がるようにすること。
可能であれば、尾の後方から脚の付け根にかけて腹節を伸ばした状態で串を打ってゆでると、茹で上がりの姿が格好良くなります。ただ、このエビ、大きすぎて直径40cmの大きな鍋でまっすぐ伸ばして茹でることができませんでした。
◆茹で上がったら丘あげして冷ます
茹で上がったら、冷水にさらす のではなく、そのまま粗熱が取れるまで冷まします。
◆むき身にする
茹で上がったコブセミエビの身を取り出すのも、手順としては活けエビのさばき方と同じです。
むき身にしたのがこちら。