アカヤガラ/赤矢柄/赤やがら/赤簳魚:生態や特徴と産地や旬
●アカヤガラの生態や特徴
◆アカヤガラとは
分類:魚類 > 条鰭綱 > トゲウオ目 > ヨウジウオ亜目 > ヤガラ科 > ヤガラ属
学名:Fistularia petimba Lacepède, 1803
和名:あかやがら/赤矢柄/赤簳魚
英名:red cornetfish
別名:フエフキ、一般にヤガラと言えばこのアカヤガラを指す
なんと個性的な姿かたちをした魚がいるものだと思わせるこの魚はヤガラ科ヤガラ属のアカヤガラという。ヤガラ属には他にもアオヤガラをはじめ3種いるとされるが、食用にされているのはこのアカヤガラとアオヤガラだけで、アカヤガラの方が漁獲量が多く味もいいとされる。
独特の姿だが、上品な白身魚で、古くからその味の良さから高級魚として扱われ、主に料亭などで使われ、スーパーなどで見ることはほとんどない。
◆アカヤガラの生態
アカヤガラは北海道から九州、沖縄に至るまでの日本各地の沿岸から東シナ海をはじめ、世界中の暖かい海域に分布するとされ、サンゴ礁や岩礁がある比較的浅いところに生息し、小魚や甲殻類などを捕食する。また、スポイトのような細長く伸びた口を狭い隙間に差し込み、奥に潜む小魚や甲殻類を吸い込むように捕食する事もある。
産卵期は冬から初春にかけて。
◆アカヤガラの特徴
アカヤガラは全長2m程にもなる、著しく細長い魚で、その名の通りまさに矢柄(やがら)のようだ。体はやや縦扁(じゅうへん)している。
最も特徴的なのはスポイトの先のように筒状に細長く伸びた口で、和邇のように大きく上下に開くわけではなく、先だけが開閉する。
背ビレと臀(しり)ビレはほぼ同じ位置に対称に付き、矢じりの羽を思わせ、尾ビレもそれらを小さくしたような感じに上下に分かれ、中央には1本ワイヤーのように伸びた鰭条がある。
体色は全体に赤橙色で、腹は白い。
●アカヤガラの主な産地と旬
◆主な産地と生産量
アカヤガラは日本各地の沿岸で、主に定置網や釣りなどで漁獲さるが、数はあまり多くなく、高級魚として出荷されている。
漁獲量は統計がなく不明だが、おそらく九州をはじめ西日本の方が多いのではないかと思われる。
◆アカヤガラの漁獲時期と旬
アカヤガラは1年を通して大きな味のばらつきがない魚で、産地によっても旬(おそらくその地で多くとれる時期)は冬、夏、秋と、様々だ。
産卵期は5月から7月とされているので、身が充実し美味しい旬の時期は秋から冬にかけてではないだろうか。
旬のカレンダー | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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アカヤガラ |