トコブシ/ナガレコ<貝:目利きと料理

トコブシ/ナガレコ/とこぶし/流れ子

 貝の一種、トコブシ/ナガレコの選び方、目利きや美味しい食べ方と調理方法、主な料理と料理レシピなどを沢山の写真と共に紹介します。

●トコブシの目利きのポイント

◆生きているもの

トコブシ/ナガレコ/とこぶし

 トコブシは生きていることが基本です。それも、なるべく元気が良いものを選びましょう。脚を触った時に素早く反応するものが良いです。

◆イボアナゴとの見分け方

 トコブシに見た目も大きさもよく似た貝にイボアナゴというのがいます。徳島辺りでは「ヒルネコ」とも呼ばれているもので、トコブシとの違いは殻に開いた穴がトコブシは隆起していないのに対し、イボアナゴはアワビ程ではありませんが隆起しており、殻高もふっくらと高いとされています。

 味的にはトコブシの方が良いとされ、時にトコブシに混じって出荷されている事もあるようなので出来れば紛れ込まないようにチェックしたいですね。

◆アワビとの見分け

 大きいアワビなら一目瞭然ですが、まだ小さいアワビとなるとよく似ているので注意が必要です。見分けは殻に開いている穴の数で見分けます。トコブシの穴が5〜9個なのに対し、アワビは3~5個しか開いていません。また、アワビの穴は隆起しています。

●トコブシの美味しい食べ方と料理

◆調理のポイント

 トコブシは生食もできるほか、加熱調理しても硬くなりにくいので色々な料理に使える。皮つきのまま調理してもいいし、蒸すなどして殻を外してから調理してもいい。

 調理する前に、トコブシをたっぷりの塩とタワシなどでヌメリをとるためよく洗ってください。

◆トコブシの刺身

トコブシの刺身

 トコブシはナイフかスプーンなどを殻と身の間に差し込み、殻の内側に沿って滑らせるように動かして身を殻からはがす。

 ワタの部分は身肉からはがし、さっと湯通ししておく。身肉には塩を振り、揉むようにしてぬめりを洗い流し、食べやすいように薄く切りつけて盛る。

 心地よい歯ごたえと共に甘味が口に広がりとても美味しい。

◆トコブシの酒蒸し

トコブシの酒蒸し

 あさりなどと同じように酒蒸しやワイン蒸しにできます。ワタの部分もそのまま食べられます。

 酒蒸しなら、鍋に殻のままトコブシを入れほんの少しの酒と好みで醤油を注ぎ、蓋をして火にかけ、7分ほど蒸します。蒸しあがったら器に移し、刻みネギなどを散らして出来上がり。

 ワイン蒸しの場合は、フライパンにオリーブ油を注ぎ、刻んだニンニクを加えて火にかけ、ニンニクの香りが立ってきたらトコブシを加え、そこに白ワインを適量注いで蓋をして蒸します。時間はやはり沸騰してから7分程度でしょうか。蒸しあがったら器に盛り付け、刻んだシブレットかバジルなどのハーブを散らして出来上がりです。

◆トコブシの煮付け

トコブシの煮付け

 最もよく目にする料理はやはり煮付けです。酒、醤油、みりんを鍋に入れ、沸騰させたところへ殻付きのトコブシを投入し再び沸騰してから7分ほど煮たら火を止めてそのまま冷まして味をしみこませます。

◆トコブシとスルメイカのトマトソーススパゲッティ

トコブシ/ナガレコ/とこぶし

 フライパンにオリーブ油と刻んだニンニクを入れ、ニンニクの香りが立つまで加熱したところにトコブシとスルメイカを加え、白ワインを注いで蓋をし、蒸します。

 蒸しあがったらトコブシとイカを取り出し、トコブシの殻をはずす。

 フライパンに残った煮汁を煮詰め、そこに茹でたインゲンとトマトソースを加え、茹で上がったスパゲッティとトコブシ、イカを戻してよく絡めて皿に盛りつける。

 トコブシの食感がとても美味しパスタです。

◆トコブシの炊き込みご飯

 炊き込みご飯はトコブシを一緒に炊き込むより、先に酒、醤油、みりんでトコブシや一緒に加える具材(好みによって油揚げやニンジンなど)を煮て味を染み込ませてから、その煮汁に水を加えてご飯を炊き、炊きあがったご飯に煮た具材を混ぜ合わせるようにした方がトコブシにしっかりと味が染みて美味しいです。

◆揚げ物

 酒蒸しして殻をはずしたトコブシに衣を付けてフライや天ぷら、かき揚げなどにする。

◆トコブシを使った料理をレシピサイトで探す

 主な料理レシピサイトのトコブシを使ったレシピのページにリンクしています。参考にされると良いでしょう。

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