ハタハタ/鰰/はたはた:目利きと食べ方
ハタハタ(鰰/はたはた)を選ぶ際のポイント、目利きや見分け方、さばき方をはじめ、美味しい食べ方と調理方法、主な料理、郷土料理、料理レシピなどを沢山の写真と共に紹介します。
■ハタハタを選ぶポイント
●ブリコを楽しむなら冬、身を味わうなら春が美味しい
旬のところでも紹介している通り、ハタハタは冬に産卵のために岸によって来たところを獲られたものと、山陰で水揚げされる餌を求めて海底を回遊しているところを獲られたものがある。
ブリコを求めるなら秋田県や北海道で11~12月に水揚げされる腹が大きい雌を選ぶ。
身を楽しむなら春に獲れる山陰ものが美味しい。いずれも型が大きいものが美味しく値も高い。
●エラが鮮紅色の物
エラ蓋を開けてみて中のエラが鮮やかな赤い色のものが新鮮。
●艶とヌメリがある物
産地以外ではなかなか新鮮なものは入手しにくいが、それでも体表に艶があり、ハタハタから分泌された透明なヌメリが残っているものが新鮮。
ハタハタの食べ方や郷土料理
◆調理のポイント
アニサキスなど寄生虫を持っていることがあるので、酢締めなど生食する場合は注意が必要です。加熱調理するなら害はなく安心して食べることができます。
ハタハタはクセや臭みの無い白身の魚で旨みも多く、焼く、煮る、揚げるなど家庭での総菜魚としても親しまれてきました。
●東北の郷土料理
淡白でよくしまった身はウロコが無く、しょっつる鍋や味噌煮などの郷土料理として親しまれている他、正月に食べる「なれずし」や「しょっつる」の原料としても知られている。また、庄内地方には12月9日の「大黒様のお歳夜」にハタハタの田楽を食べる風習がある。
●ハタハタの酢締め
鳥取では酢で締めた「白ハタ寿司」と呼ばれる郷土料理がある。それに倣い、兵庫県産の新鮮な物が手に入ったので酢締めにしてみた。
三枚におろし、小骨を抜いたハタハタに塩を振りしばらくなじませておく。さっと流水で洗い流し、しっかりと水気をふき取ってから酢に浸す。30分~1時間ほどで取り出し、キッチンペーパーなどで水分をふき取っておく。食べやすい大きさに切りつけて盛る。
●ハタハタの握り
酢締めにしたハタハタを握ったもの。
写真は皮付きのまま握ったが、ハタハタは皮がやや硬く噛みきりにくいので、皮を引いて握った方が良いかもしれない。
●ハタハタの干物
ハタハタは干物にも加工される。一夜干しを焼くとご飯のお供、酒の肴に申し分なしの美味しさ。
●しょっつる鍋など鍋物に
ハタハタは鍋などにしても美味しいです。白身だが甘みがあり、いい出汁も出る。秋田のしょっつる鍋には欠かせない魚だが、その他の鍋料理でも美味しい。フレンチのブイヤベースにも使える。
◆ハタハタの塩焼き
生のハタハタはシンプルに塩焼きでもとても美味しい。身は甘く身離れも良い。
ブリコで腹がパンパンになっているメスを塩焼きにしたもの。卵はやや硬く、プチプチというより粒の食感はムチムチした感じになる。
◆ハタハタのオーブン焼き
塩コショウを振り、オーブンで焼き揚げても頭まで美味しく食べられる。
写真はスライスしたトマトを敷き、その上に塩コショウを振ったハタハタを並べ、ローズマリーやニンニクを散らしオリーブ油をかけて焼き上げたもの。
◆ハタハタのから揚げ
内臓とエラを取り除き、塩、胡椒を振り、小麦粉をまぶしてカラッと揚げる。はじめ160度ほどで火を通し、一度油から上げてから、次に180度でカラッとなるまで揚げると丸ごとサクサク食べられるようになる。また、南蛮やエスカベッシュにしても美味しい。
◆ハタハタの煮付け
酒、醤油、砂糖、みりんで煮付けても美味しい。身離れが良く、小骨もあまりないので食べやすく、身も甘い。
ブリコが詰まった雌を煮付けたもの。
◆ハタハタのポワレ
頭と内臓を取り除き、塩胡椒を振って寝かせてから、ニンニクを効かせながらオリーブ油で両面こんがりと焼き上げたもの。
尾柄を折り、頭部の付け根に突き出している背骨を引っ張ると綺麗にするすると骨が抜ける。
◆天ぷらやフライ
頭を切り取って身を三枚におろし、衣を付けて天ぷらにしてもキスのように身がふっくらとして美味しい。また、パン粉の衣を付けてフライにしても良い。
◆ハタハタを使った料理をレシピサイトで探す
主な料理レシピサイトのハタハタを使ったレシピのページにリンクしています。参考にされると良いでしょう。
クックパッド | レシピブログ | 楽天レシピ |