ハマグリ/蛤:調理のポイントと主な料理

チョウセンハマグリ/蛤/はまぐりとシナハマグリ

■目利き

●生きていること

 ハマグリは基本的に生きていることが前提となります。水中では水管を伸ばしていても触れると素早く殻を閉じるもの、水揚げされているものはぴったりと殻を閉じているものを選びます。

●ハマグリ

ハマグリ/蛤/はまぐり

 内湾性のもので、伊勢湾や有明海などが産地として知られています。特徴は光沢のある表面に比較的はっきりとした模様がはいっている物が多く見られます。非常に高級品として扱われています。

●チョウセンハマグリ

 外洋性のもので、九十九里浜や鹿島灘などが産地として知られています。特徴は同じように光沢のある表面ですが模様があまり発達せず、比較的綺麗な三角の形をしている傾向にあります。また、殻が厚いのも特徴で、碁石の材料にも使われてきました。蛤と同様に非常に高級品として扱われています。

 ページトップの写真の右側、国内産の方がチョウセンハマグリです。

●シナハマグリ

シナハマグリ

 中国などから輸入されているもので、移殖され国内で獲れるものもあります。比較的表面の艶がなく、模様はあまりありません。価格が安く、一般のスーパーなどでも売られています。

■ハマグリの調理のポイント

●砂抜き

 ハマグリもアサリと同じように砂を噛んでいる事があるので、砂抜きをした方が無難です。砂抜きは、2%から3%程の塩水を用意し、ハマグリが3分の2位浸る程度に張り、冷暗所に置いて出来れば一晩、少なくとも2時間ほどはそっとしておきます。

●生は避けた方がよい

 ハマグリはアノイリナーゼというビタミンB1を壊す酵素を持っているので、生では食べない方が良いです。このアノイリナーゼは加熱することで不活性化します。

 また、二枚貝はノロウイルスを持っている事もあります。ノロウイルスも加熱処理する事で死滅するので、安心して食べられます。

■ハマグリの主な料理

●焼きハマグリ

 シンプルに焼き蛤も美味しいです。殻のまま網の上で焼き、蓋が開いたら醤油と酒を合わせた調味液をかけ少し煮るような感じで焼き上げます。

●煮物や汁物に

ハマグリの吸い物 ハマグリの椀物

 ハマグリは加熱した際、身からとても旨みのあるジュースを出します。この旨みを活かした吸い物や鍋などが美味しく食べる料理の代表と言えます。

 また、酒蒸しやワイン蒸しでも同じように旨みを活かして美味しく食べられますね。このワイン蒸しの要領で、アサリで作る時と同じようにスパゲッティ・ボンゴレにすると贅沢な一品になります。

●ブイヤベース

色々な魚介を使ったブイヤベース

 南仏料理のブイヤベースでもいろいろな魚介類とともにハマグリも美味しく食べられます。ハマグリは煮すぎると身が縮んで硬くなりやすいので、最後に加えるのがいいでしょう。

●パエリヤやアクアパッツアなどにも

 他の魚と一緒に、アクアパッツアにしたり、パエリヤにも出来ます。さっと酒蒸ししたものをマリネにしてオードブルとしても上品な一品になります。

●揚げもの

 ハマグリの天ぷら・・・ぴんと来ないかもしれませんが、とてもジューシーで旨みが閉じ込められている感じです。

●ハマグリを使った料理をレシピサイトで探す

 主な料理レシピサイトのハマグリを使ったレシピのページにリンクしています。参考にされると良いでしょう。

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