ハマグリ:特徴と産地や旬

●ハマグリとチョウセンハマグリの特徴

◆ハマグリとは

ハマグリ/蛤/はまぐり

分類:二枚貝綱 > 異歯亜綱 > マルスダレガイ目 > Veneroidea > マルスダレガイ科 > ハマグリ属(日本海洋データセンターより)

和名:はまぐり/蛤

学名:Meretrix lusoria(Röding, 1798)

英名:common orient clam、Hard clam、Japanese hard clam

◆チョウセンハマグリとは

ハマグリ/蛤/はまぐり

分類:二枚貝綱 > 異歯亜綱 > マルスダレガイ目 > Veneroidea > マルスダレガイ科 > ハマグリ属(日本海洋データセンターより)

和名:ちょうせんはまぐり/汀線蛤

学名:Meretrix lamarckiiDeshayes, 1853

英名:common orient clam、Hard clam、Japanese hard clam

別名:単にハマグリ、ゴイシハマグリ

◆ハマグリという名前の由来

ハマグリ/蛤/はまぐり

 ハマグリは北海道南部以南、朝鮮、中国、台湾など広く分布し、淡水の流入するところで干潟から水深12メートル前後までの浅瀬にいます。国内沿岸では、昭和の終わり頃から干拓や護岸工事、水質汚染などの為激減し、今では鹿島灘など一部地域以外絶滅にひんしている状態だそうです。

 上の写真は三重県松阪で潮干狩りでとってきたものですが、この他、チョウセンハマグリ(ページトップの写真)や中国からの輸入や移殖されたシナハマグリがあります。国産のもの非常に高く、スーパーなどの店頭には、中国産のシナハマグリがほとんどとなっています。シナハマグリは漢字で支那蛤とされ、主な産地である中国のハマグリという意味合いがありますが、チョウセンハマグリは朝鮮から来たという意味ではなく、古くから日本で獲れる在来種とされ、漢字では「汀線蛤」と書かれています。

 ハマグリという名の由来は、形が栗の実に似ているから浜栗という説の他、小石を意味するクリに由来するという説もあります。

●縁起物として

 ハマグリは二枚の殻がぴたりと重なることから「夫婦和合」の意味で縁起が良いとされています。結婚式にハマグリのお吸物が出るのはこの為で、一生一人の人と添い遂げるようにという願いが込められています。

 また、3月3日のひなまつりに食べると「良縁」を招くとされ、吸い物などに欠かせない物とされています。

◆ハマグリの特徴

 一般にハマグリと呼ばれるものにはハマグリの他、チョウセンハマグリやシナハマグリがあります。シナハマグリは別の頁で紹介していますが、殻表に艶が少なく、見た目で区別しやすいのですが、ハマグリとチョウセンハマグリは見分けがつきにくい程そっくりです。いずれも殻表に艶があり、模様も同じように黒っぽいものから白系のもの、茶色いものなど多様です。

 両種の主な違いは、

1)チョウセンハマグリの方が殻が厚ぼったい傾向にあること

2)ハマグリの方がふっくらと丸みがあり、チョウセンハマグリは腹縁部が平坦

●ハマグリの主な産地と旬

●ハマグリの主な産地

ハマグリ/蛤/はまぐり

 昔は日本各地の沿岸で獲れたようですが、今ではその数が激減し国産の物は鹿島灘の他、伊勢湾と瀬戸内海西部の周防灘、有明海の一部のみとなっているようです。

 全国的には鹿島灘が最も多く、茨城県が全国の7割ほどを漁獲しています。次いで熊本県や千葉県、それに三重県となっています。

 チョウセンハマグリやシナハマグリを移植し畜養して産するようになった地域もあります。

 東京湾のハマグリは一時は埋め立てや水質悪化で絶滅も危惧されていましたが、2002年に漁協などが試験放流をはじめ、2007年からはようやく出荷出来るまでになり、2011年には約50トンまで出荷も回復したようです。

●内湾性のハマグリと外洋性のチョウセンハマグリ

 ハマグリは主に湾内に生息しているのに対し、チョウセンハマグリは外洋に生息しています。微妙に味や身の厚みなどが違いますがいずれも高級食材となっています。内湾性の物は「桑名のハマグリ」で有名な伊勢湾や熊本の有明海などで獲れます。一方外洋性の物はと呼ばれるもので、茨城の鹿島灘で獲れます。

■ハマグリの美味しい旬の時期

●ハマグリの旬

 産卵期は5月から10月で、旬は産卵に向け身に栄養をたっぷりと貯める春先の2月~4月。ひな祭りには欠かせない食材となっていますね。

旬のカレンダー
地域 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
ハマグリ                        

 
 

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