バカ貝/ばかがい/バカガイ:特徴や主な産地と旬
■バカ貝/ばかがい/バカガイとは
●バカガイ科バカガイ属
バカガイとはまた可哀想な名前が付けられたものですが、この名前の由来には諸説あり、どれが正しいのか今となっては定かではないようです。一説には殻が薄くて割れやすい事から「破家貝」と言われるようになったと言われています。また、一説では、この貝は非常に移動するのが早く、浜の状況に応じて場所をすばやく変えることから「場替え貝」と呼ばれるようになったとか、はたまた、時にバカほど獲れる事から・・・、更に、この貝は常にだらしなくバカのように半分口をあいている事が多いからなど様々です。
●寿司ネタの青柳(あおやぎ)
バカガイは潮干狩りではお馴染みの貝で、時にアサリよりも沢山獲れてしまったりします。しかし、砂抜きが難しいことなどから敬遠され、獲ったものが帰りに選別され浜に残されている事が多い貝の一つです。
ところが、この貝、バカガイというと美味しく無さそうに聞こえますが、剥き身になると「青柳(あおやぎ)」という高級寿司ネタに化けます。また、貝柱は「小柱」と呼ばれ軍艦やかき揚げなどに使われます。青柳という呼び名は、江戸前寿司でこの貝が使われだした頃、さすがにこれは馬鹿貝です なんてお客様には言い難いという事で、当時この貝の集積場となっていた千葉県の青柳という地名で呼ぶようになったのが始まりとされています。なので、あくまでも剥き身にされた状態のものを指す名称となっています。
バカガイのむき身、アオヤギは市場にも出荷されており、一般のスーパーなどにも並んでいます。
●バカ貝の特徴
バカガイは幅が8cm位になる二枚貝で、潮干狩りでは初心者がハマグリと間違えやすい形をしています。でも良く見るとバカ貝の殻はハマグリの殻よりずっと薄くて割れやすいので違いが分かります。殻の色はベージュで細かい輪層があり、縦に薄く縞が入っている物が多く、ハマグリほど艶はありません。
しばしば薄く口を開いたような状態になっている事が多く、名前の由来にもつながっています。中の身は産地によって多少違いはあるようですが、薄いオレンジ色をしています。
■バカ貝/ばかがい/バカガイの主な産地
●アジアに広く分布
バカガイは東南アジアから日本にかけての広い地域の浅い内湾に生息しています。日本では北海道から東京湾、伊勢湾、瀬戸内海などとなっています。
ここで掲載している写真は三重県松阪において潮干狩りで獲ったものです。
■バカ貝が美味しい旬は
青柳としては通年流通していますが、沢山獲れる時期はハマグリやアサリと同じ春先から春にかけての時期です。潮干狩りでも沢山獲ることができます。
旬のカレンダー | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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バカ貝/アオヤギ |