トヤマエビ／富山蝦（ボタンエビ／牡丹海老）：目利きと料理

●目利きのポイント

　トヤマエビ（ボタンエビ）は、殻に透明感があり、白い斑文がくっきりしているものが新鮮です。頭のミソが黒くなっているものは鮮度が落ちていると思っていいでしょう。また、殻と身の間に隙間ができているものも避けましょう。

　トヤマエビは大きいものになるとほとんどが雌で、１年のうちの大半は抱卵している状態となります。抱卵していても産卵直後でなければ身の味自体は変わらない上、この卵も食べることができます。

　本家ボタンエビの代用から、今やこれがボタンエビと言われるまでになったこの海老は、えびの生食としては別格にあります。甘味だけでなく、歯に感じる食感と、濃厚な旨みが楽しめます。

　トヤマエビは成熟して大型になったものは全て雌となり、1年近く抱卵している状態になります。この卵もプチプチとした食感とコクのある味わいで美味しい。

　トヤマエビは握りの高級ネタとしても人気があります。舌に残る甘味がありつつ、プリッとした食感もあり、シャリとの馴染みもとてもいいです。

　塩を振り、炭火などで素焼きするだけでも美味。甘エビのような強い焼き縮みもありません。

　ただ、クルマエビほど弾力はなく、少し優しい歯触りに仕上がります。

　普通の海老料理と同じような炒め物にも使え、バターなどとの相性も良い。オリーブ油でさっと炒め、トマトソースのパスタに仕立てても美味しい。

　シンプルに酒蒸しも美味しいですが、その場合、さっとエビをから煎りしたところに少なめの酒を注ぎ蓋をして蒸らす程度がお勧め。

　塩茹ででも、ホッコクアカエビのように身は痩せせず旨みを十分に楽しめそうですが、せっかくの甘みが薄く感じます。

　しゃぶしゃぶにすると、プリッとした食感と甘味も残り美味しい食べ方ではないでしょうか。

　トヤマエビは天ぷらの素材としても絶品です。クルマエビのような強い弾力のシコシコした食感ではなく、ふっくらとした優しい食感に揚がります。

　頭には濃厚なミソが詰まっています。これを楽しまない手はありません。

　味噌汁に入れる事で、特有のコクがたっぷりと染み出し、美味しい味噌汁になります。

　頭と殻をフライパンで炒り、アメリケーヌソースにするととても贅沢な、コクのあるソースが作れます。

　唐揚げでバリバリと食べるのも美味しい食べ方の一つ。

　主な料理レシピサイトのトヤマエビ／ボタンエビを使ったレシピのページにリンクしています。参考にされると良いでしょう。

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