ハモ(鱧/はも):目利きと料理

ハモ(鱧/はも)

 ハモ(鱧 / はも)を選ぶ際のポイント、目利きや見分け方、美味しい食べ方と調理方法、主な料理、料理レシピなどを沢山の写真と共に紹介します。

●ハモの目利きと調理のポイント

◆丸ママを買う場合

 ハモにはウナギなどと同じように血にイクシオトキシンという毒が含まれています。ハモを姿のままの状態で買う場合は、活け締めされ、しっかりと血抜きされたものにします。

ハモ(鱧/はも)

 そして、活〆されてから間がない、まだ死後硬直が始まっていないものにしましょう。

 太くて大き過ぎるハモは骨も太くてかたいので、骨切りしても口に当たることが多く料理の幅が狭くなります。逆に、そういった大きなものは骨切りせず、面倒ですが骨を抜いていく手法には向いています。

◆骨切りされた状態の物の場合

 ハモはスーパーなどでも既に開いて骨切りまでされた状態のものが売っています。そうしたものの場合は、身に透明感があるものが新鮮です。

◆調理のポイント

 ハモは通常腹開きにし、中骨と腹骨を削ぎ取ってから背ビレを外し、身と皮の間に無数に走っている小骨を包丁で小刻みに骨切りします。この小刻みにというのは、「一寸(3cmほど)につき24~26筋」と言われ、熟練した職人技が求められます。

 スーパーや魚屋さんによっては専用の骨きりマシンを使っていたりもしますが、一般家庭では既に骨切りされた状態の物をお勧めします。

●ハモの美味しい食べ方と料理

◆ハモの落とし

 ハモを開いて背骨と腹骨を取り除き、皮一枚残して小骨を小刻みに骨切りします。

 これを沸騰させている湯をくぐらせて冷水に落とし、身を締めたものを梅肉醤油や芥子味噌などをつけていただきます。ハモチリとも呼ばれている料理です。熱湯に通す事で包丁を入れた部分が綺麗に開き花のようになります。

ハモ(鱧/はも)の落とし

 淡白な白身ながら旨味があり、さっぱちとした夏の料理です。

◆ハモのかば焼き

 骨切りしたハモを軽く素焼きしてから酒、醤油、みりん、砂糖を合わせたタレを塗りながら焼き上げたもの。

ハモ(鱧/はも)のかば焼き

 香ばしい香りで身も甘くとても美味しい。

◆ハモの塩焼き

 骨切りしたハモを5cm幅位に切り、串を打って塩を振り、グリルで焼き上げたもの。

ハモ(鱧/はも)の塩焼き

 シンプルな調理でハモそのものの味がしっかりと楽しめる。そのマンでも美味しいですが、ハモ落としと同じように梅肉醤油などをつけて食べても美味しい。

◆ハモの天ぷら

  ハモを開いて骨切りしたものを天ぷらにしたもの。粉を打つ際に骨切りした切り目の隙間にもしっかりと粉が付くようにまぶして衣を着けて揚げます。

ハモ(鱧/はも)の天ぷら ハモ(鱧/はも)の天ぷら

 身がふっくらと上がりこれも私が好きな料理の一つです。

 衣はサクッとして中の身はふっくらあがりとても美味しいです。

◆ハモの吸い物(牡丹鱧)

 骨切りしたハモを5cmほどの幅に切り、軽く塩を振って馴染ませておき、染み出た水分をよくふき取ってから、くず粉か片栗粉を薄くまぶして沸騰させている湯に入れ、再び沸騰してきたらアクをすくい取ってからハモを取り出し器に盛り、味を調えた熱いだし汁を注ぎます。

ハモ(鱧/はも)の吸い物(牡丹鱧)

 高級料理店では松茸と合わせることが多く、土瓶蒸しなどにも使われます。

◆すき焼き風に

 関西では骨切りしたハモを野菜や豆腐などと共に醤油ベースのすき焼き風に煮て食べたりもします。肉のすき焼きほど味は濃くしません。

◆ハモの骨せんべい

 ハモの骨を揚げたもの。

ハモ(鱧/はも)の骨せんべい

 まずは低温でじっくりと時間をかけて揚げ、次に高温でサッと揚げます。太い骨までサクサク食べられるように低温で十分時間をかけて揚げるのがポイントです。

◆ハモの子

 初夏から夏にかけてのハモの旬の時期には、丸のままの鮮魚だけでなく、魚屋が骨切りした身だけの状態でも沢山出回りますが、捌く時に大体はお腹に卵を持っています。その卵だけを市場でも扱っており、スーパーなどにも出回ったりします。

 この卵は少しクセがあるので、よく水にさらしてからさっと茹で、すぐに冷水に落としてから更にしばらくさらしておきます。タラコのように袋に入っている訳ではないので、見た目を綺麗に仕上げたい場合は荒い目のザルなどでほぐすようにバラすと良いです。

 一般的には卵とじや卵焼きに混ぜて使ったり、寒天などで寄せたりします。甘辛く煮付ける場合は針生姜を加えると良いです。

◆ハモを使った料理をレシピサイトで探す

 主な料理レシピサイトのハモを使ったレシピのページにリンクしています。参考にされると良いでしょう。

クックパッド レシピブログ 楽天レシピ

 
 

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