アサリ(浅蜊):生態や特徴と産地と旬
■アサリ/浅蜊の生態や特徴
●アサリ(浅蜊)とは
分類:二枚貝綱 - 異歯亜綱 - マルスダレガイ目 - Veneroidea上科 - マルスダレガイ科 - Ruditapes属(日本海洋データセンターより)
学名:Ruditapes philippinarum (Adams & Reeve, 1850)
和名:あさり/浅蜊、蛤仔、鯏
英名:Manila clam、Japanese littleneck clam
●アサリの生態
アサリは日本だけでなく、朝鮮半島や台湾、フィリピンなどの沿岸各地に分布し、今ではヨーロッパやアメリカ西海岸などにも移殖されているそうです。
主に内湾の干潟に多く生息し、砂に潜って伸ばした水管から珪藻類や有機物を吸い込み濾過して食べています。
●浅蜊の特徴
アサリは大きく成長すると殻長6cm程になる2枚貝ですが、一般的にスーパーなどで売っているものは3~4cm足らずのものが多い。
殻の表面には細かい成長線と放射状に入った線があり、触った感じはざらついている。また、表面の色柄は千差万別で見ていて飽きないほど多様性に富んでいます。
ただ、北海道で獲れるアサリはこの色柄がどれもほとんどなく、全体に薄い黄褐色で、大きさも驚くほど大きい。北海道のあさりはこちら参照。
●かつては身近な食材でしたが・・・
アサリは1980年代まで各地の砂浜で潮干狩りなどでもよく獲れていましたが、乱獲だけでなく、埋め立てなどによる砂浜の減少や水質汚染、また近年では温暖化の影響などによりその漁獲量は激減しています。気軽にアサリの味噌汁が食べられるのは今のうちかもしれないですね・・・。今各地で対策がとられているようなので、うまく増殖してくれれば良いのですが。
■アサリの産地
●アサリの主な産地
アサリは中国や韓国からも輸入されており、、その量は国内の漁獲量と同じくらいにもなります。国内では愛知県がダントツに多く、次いで静岡、三重と続きます。
●全国の産地の状況など
島根県の中海ではかつて数百トン獲れていた物が今では数トンにまで減っています。これを復活させようと地元漁師さん達が現在取り組んでいます。
広島県三原市・佐木島でも、復活に向けた放流などが行われています。
■アサリの産卵期と旬
●アサリは春と秋に産卵します
アサリは海水の温度が20度前後になる春と秋に産卵をします。海水の温度によるので、やはり南の大分や鹿児島と北の三陸や北海道ではその時期がずれて来ることになり、北海道では夏にしか海水温が上がらないので産卵も年に夏の一度だけだそうです。
●アサリが美味しい旬の時期
3月中旬になると各地で潮干狩りのシーズンに入りますが、アサリの旬はその時期に始まります。産卵期を迎える春から初夏の6月にかけて身が膨らみ美味しくなり、市場にもこの時期に最も多く出回ります。また、関東以南では秋にも産卵期となるため、9~10月も味的には美味しい旬と言えます。
地域 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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アサリ |