ソコイトヨリ:生態や特徴と産地や旬

ソコイトヨリ/底糸縒/そこいとより Nemipterus bathybius

●ソコイトヨリの生態や特徴

◆ソコイトヨリとは

分類:魚類 - 条鰭綱 > スズキ目 > スズキ亜目 > イトヨリダイ科 > イトヨリダイ属(日本海洋データセンターより)

学名:Nemipterus bathybiusSnyder, 1911

和名:そこいとより/底糸縒

英名:Yellowbelly threadfin bream、Red filament threadfin bream

別名:イトヨリと区別せずイトヨリ、キイトヨリ、

 ソコイトヨリダイはイトヨリダイと同じイトヨリダイ科の一種で外見もよく似ているが、外見がイトヨリダイに比べやや見劣りすることと、イトヨリダイほど大きくならないこともあって少し市場価値は低め。ただ味的には大きな違いは感じられずお買い得かもしれない。

 主に西日本での底引き網漁で獲れるが、漁獲量はあまり多くはなく、ほとんど産地で消費されている。

◆ソコイトヨリの生態

ソコイトヨリ/底糸縒/そこいとより Nemipterus bathybius

 ソコイトヨリは西太平洋の温帯から熱帯域に多く、日本産魚類検索全種の同定第三版によると日本近海での分布は若狭湾、島根県敬川沖、山口県日本海沿岸、九州西岸、五島列島近海、相模湾〜九州南岸の太平洋沿岸、伊予灘、東シナ海南部大陸棚縁辺域となっている。また、海外においては済州島、台湾、南シナ海南部、フィリピン諸島、インドネシア、アンダマン海、オーストラリア北西岸となっている。

 生息する水深は35〜300mと深く、150~250mの泥底にに多く生息し、底生のゴカイやエビ、カニなどの小動物を捕食している。

◆ソコイトヨリの特徴

 ソコイトヨリは標準体長20cmほどで、大きいものでも全長30cmほどにしかなりません。写真は全長30cmほどの個体で、ソコイトヨリとしては大きい。

ソコイトヨリ/底糸縒/そこいとより Nemipterus bathybius

 体は側扁しイトヨリダイとよく似ているが、臀ビレの軟条がイトヨリダイよりも1本少ない3棘7軟条で、エラブタ後方上部の側線始部がイトヨリダイのように赤くないこと、体側には黄色い帯線が2本しかなく、腹面が同じ黄色であることで見分けられる。

●ソコイトヨリの主な産地と旬

◆主な産地と漁獲量

 主に底引き網や釣りで漁獲されている。主な産地は駿河湾辺りから九州にかけての太平洋沿岸、山口県から九州にかけての日本海沿岸部ですが、イトヨリダイよりも漁獲量は少なく、市場にはあまり出回っていない。

◆ソコイトヨリの漁獲時期と旬

 産卵期は春から初夏にかけてで、その時期に比較的浅い沿岸によって来るので漁獲量が増えるようだ。

 味的には産卵に備え体に栄養を蓄える晩秋から春先とされている。

旬のカレンダー
旬のカレンダー 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
ソコイトヨリ                        

●ソコイトヨリの目利きと調理のポイント

ソコイトヨリ/底糸縒/そこいとより Nemipterus bathybius

◆体色が鮮やかで身が硬い物が新鮮

ソコイトヨリ/底糸縒/そこいとより Nemipterus bathybius

 全体に赤みが鮮やかで、体側や腹の黄色がはっきりしているものが新鮮。また、腹を触ってみて、張りのある硬さが感じられるものが新鮮。

◆眼に透明感があるもの

ソコイトヨリ/底糸縒/そこいとより Nemipterus bathybius

 眼が澄んでいて黒目がくっきりとしているものが新鮮。ただし、深いところで漁獲されたものは水圧の変化で眼が膨れた状態になっているものが多く、そういったものは眼では判別しにくい。

◆エラが鮮紅色のもの

ソコイトヨリ/底糸縒/そこいとより Nemipterus bathybius

 エラブタを開けてみて中のエラの色をチェックする。鮮やかな赤い色をしているものが新鮮。澱んでいたり茶色くなっているものは鮮度が落ちてきている。

◆調理のポイント

 ソコイトヨリの身は透明感のある白身でクセや臭みはなく上品な味わい。血合いは強くはないが、鮮やかな赤い色の状態は短く、褐変しやすい。また、身はイトヨリダイ同様やや水分が多く柔らかい。

●ソコイトヨリの美味しい食べ方と料理

◆ソコイトヨリの刺身 姿造り

 ソコイトヨリの身質はイトヨリダイとほぼ同じと考えていいだろう。やや水分が多く柔らかめで、血合いの色は変色しやすいので皮を付けたまま湯霜造りにすることをお勧めする。皮と身の間に旨味があり、適度な歯ごたえが良いアクセントにもある上、皮目の色合いもいい。(霜皮造りの湯引き方法はこちら →

ソコイトヨリの刺身 姿造り 湯霜造り/底糸縒/そこいとより Nemipterus bathybius

◆ソコイトヨリの塩焼き

 シンプルに塩焼きにしても美味しい。身離れが良く、焼いても硬く締まり過ぎない。上品な甘みが楽しめる。

ソコイトヨリの塩焼き/底糸縒/そこいとより Nemipterus bathybius

◆ソコイトヨリの煮付け

 酒、醤油、みりん、砂糖で煮付けたもの。ソコイトヨリの身は煮ても柔らかく味は繊細なのであまり濃い味にしない方がいい。

ソコイトヨリの煮付け/底糸縒/そこいとより Nemipterus bathybius

◆ソコイトヨリの天ぷら

 天ぷらもおすすめ。衣はサクッと、柔らかな身はふっくらと揚がりとても美味しい。

ソコイトヨリの天ぷら/底糸縒/そこいとより Nemipterus bathybius

◆ソコイトヨリのポワレ

 イトヨリダイ同様、イタリアンやフレンチなどでも使いやすい魚だ・。大きさも三枚におろした片身1枚でちょうど1人前になり、見た目も赤く華やかだ。ポワレ、ムニエルいずれも良い感じに仕上がり、クセのない身は色々なソースでアレンジしやすい。

ソコイトヨリのポワレ/底糸縒/そこいとより Nemipterus bathybius

◆ソコイトヨリの中華風酒蒸し

 内臓とエラを取り除いたソコイトヨリにかるく塩を振り1時間ほど馴染ませてから酒蒸しにする。蒸した煮汁を適度に煮詰め、オイスターソースと豆板醤を加え皿に流し、魚の上に白髪ネギを盛り胡椒を振る。上から熱したごま油を全体にかける。

 酒の肴、ご飯のおかず、いずれにも抜群に合う。

ソコイトヨリの中華風酒蒸し/底糸縒/そこいとより Nemipterus bathybius

◆ソコイトヨリの椀物

  綺麗な皮目を活かし椀物にもよく用いられる。ソコイトヨリの頭や骨、アラは上品で旨い出汁がとれる。この出汁に昆布を加えた吸い物に酒蒸しした切り身を加えている。

ソコイトヨリの椀物/底糸縒/そこいとより Nemipterus bathybius

◆イトヨリダイを使った料理をレシピサイトで探す

 ソコイトヨリはイトヨリダイと同じ料理に使えると考えていいので、主な料理レシピサイトのイトヨリダイを使ったレシピのページにリンクしています。参考にされると良いでしょう。

クックパッド レシピブログ 楽天レシピ

皆さんで是非このサイトを盛り立ててください。よろしくお願いします。


 
 

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