ダンベイキサゴ(團平喜佐古)/ナガラミ:生態や特徴と産地や旬
●ダンベイキサゴ/ナガラミの生態や特徴
◆ダンベイキサゴとは
分類:ニシキウズガイ上科 > ニシキウズ/ニシキウズガイ科 > Umboniinae(キサゴ亜科) > Umbonium(サラサキサゴ属 )(日本海洋データセンターより)
学名:Umbonium giganteum(Lesson, 1833)
和名:ダンベイキサゴ/團平喜佐古
別名:ナガラミ、マイゴ
ダンベイキサゴはニシキウズガイ科の巻貝で、カタツムリを平たくしたような形で表面がつるっとしており、貝殻細工などにも使われる。関東をはじめ「ナガラミ」と呼ぶ所が多い他、高知県では「マイゴ」と呼ばれている。
殻の大きさの割に可食部がしっかりとあり、これが味、食感共にとてもよく、数が獲れなくなってしまった今となっては高価な貝となっている。
◆ダンベイキサゴの生態
ダンベイキサゴは男鹿半島・鹿島灘から九州南部までの沿岸に分布し、外洋に面した水深5~30mほどの砂底に生息する。
◆ダンベイキサゴの特徴
ダンベイキサゴは殻高2.5cm、殻径4.5cmほどになる。殻は厚みがあり、形は先があまり尖らない低い円錐形で、上面と下面は艶があり僅かに成長線の筋が見られるものの、ほとんど段差がなく滑らかで、体層周縁には弱い螺溝が見られ、全体的にカタツムリの形とよく似ている。
カタツムリと違うのは、薄いフタをもっていることだ。
殻表は灰青色から灰緑色の地色に暗色班と白または黄褐色の斑紋が交互に縫合下に並んでいて、外縁部が薄いいレンガ色をしているものが多いが、殻の色合いは個体差がかなりあり、写真のように白っぽいものや黄褐色のもの、全体に黒っぽいものなどもいる。
●ダンベイキサゴ/ナガラミの主な産地と旬
◆主な産地と漁獲量
ダンベイキサゴの主な産地は九十九里浜が良く知られている。その他、駿河湾や土佐湾などでもよく獲れたそうだが、近年その数は激減してるようだ。
市場でも稀に見かけるが、結構いい値段が付けられている。
◆ダンベイキサゴの漁獲時期と旬
ダンベイキサゴの漁期は産地によっても違うかの知れないが、産地で知られる千葉県九十九里では春から夏にかけてが旬と言われている。
産卵期は4~6月と11~1月にかけて年に2回盛期がある。
旬のカレンダー | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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ダンベイキサゴ |
●ダンベイキサゴ/ナガラミの目利きと調理のポイント
◆生きているもの
生きているものは脚を広げて元気に動いているものが良い。獲ってすぐのものは砂を噛んでいるものが多いので、買う際には砂抜きがされているかどうかを確認しよう。されていない場合は3%ほどの塩水に浸け、冷暗所に一晩おいておき砂を吐かせる。
◆保存方法
生きているものは砂抜き後、死んでしまう前に速やかに調理してしまう方が良い。すでに茹でた状態で売られていることも多い。加熱調理したものは粗熱を取ってから冷蔵庫に入れておけば2~3日は持つ。
塩ゆでしてから冷凍保存することもできる。
◆調理のポイント
一般的には生食はせず、茹でるか煮て食べる。
●ダンベイキサゴ/ナガラミの美味しい食べ方と料理
◆ダンベイキサゴの塩ゆで
ダンベイキサゴはシンプルに塩ゆでしただけでとても旨い。鍋に水を張り1%ほどの塩を加え、そこに貝を投入し火をつけ、沸騰してから2分ほどで火を止め、そのまま粗熱を撮とる。
中の身は爪楊枝で刺して貝殻を回しながら引くとするっと取り出せる。貝の大きさの割に身の部分が多く、高級カマボコのような歯ごたえがあり、噛むと甘味が口に広がる。
◆ダンベイキサゴの煮付け
バイのように酒、醤油、みりん、砂糖で煮付けても美味しい。
◆ダンベイキサゴのピラフ
少し面倒ではあるが、塩ゆでして殻から取り出した身を使い、シーフードピラフにしても美味しい。
◆ダンベイキサゴ/ナガラミを使った料理をレシピサイトで探す
主な料理レシピサイトのナガラミを使ったレシピのページにリンクしています。参考にされると良いでしょう。
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