カクレエビ/隠れ海老:特徴や生態と食べ方
●カクレエビとは
◆テナガエビ科カクレエビ亜科カクレエビ属
学名:Conchodites nipponensis
このカクレエビはタイラギの中に潜んでいたものです。小さくてかわいいですね。カクレエビはテナガエビ科カクレエビ亜科の小さなエビで、生きたタイラギやイタヤガイなどの大型二枚貝の外套腔内を棲みかとし、通常は雄雌一対で生活しているそうです。また、カクレエビの仲間には他の貝類やサンゴなど、それぞれどういったものに寄生するかの違いや形の違いなどで沢山の種類がおり、「カクレエビ」という呼び名はそういったカクレエビの総称としても使われています。
写真のカクレエビは学名"Conchodites nipponensis"で和名は正に「カクレエビ」と言い相模湾から九州、沖縄まで分布する日本固有種となっています。ペットとして水槽で飼うこともできるそうで、専門店ではそこそこ良い値段で売っているそうです。
市場では活けのタイラギの中にはかなりの確率で見つけることができます。ほとんど誰にも相手にせず食用としては扱われていませんが、実は食べることができ、結構おいしいエビです。
◆カクレエビの特徴
カクレエビの大きさは雌の方が少し大きめで3cm程、オスはそれより少しだけ小さい。
タイラギなどの外套腔内で生活しやすいように全体に滑らかで一般的なエビにあるようなトゲやギザギザ下部分がありません。体も平たい場所にいやすいよう扁平な感じです。
殻は比較的薄く体中が透けて見える感じで、赤い斑点が全体に見られます。ただ、前2本に大きなハサミを持ち、これは見かけによらず挟む力は結構強いです。
●カクレエビの美味しい食べ方と料理
◆調理のポイント
カクレエビはあくまでもタイラギなどを仕入れた時のおまけのようなもので、まとまった数を調理することはないと思います。
基本的には他の小エビ類と同じ食べ方ができます。
◆揚げ物
カクレエビの殻は比較的柔らかく、殻ごと全部食べることができます。素揚げやから揚げがお勧めです。
◆塩ゆで
小さいのですぐにゆであがります。さっと色が変わる程度にゆで上げてそのままたべます。