牡蠣/カキ/かき:養殖マガキや天然岩ガキの主な産地と旬

牡蠣 マガキ かき 真牡蠣 カキ 殻付き

●牡蠣(かき)とは

◆イタボガキ科の二枚貝(英)Oyster(仏)huitre

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日本にはおよそ25種類のカキが獲れるそうです。食用にされているのは主に、広島の養殖カキで有名な「真牡蠣(マガキ)」をはじめ、天然の「岩牡蠣(イワガキ)」、それに有明海などで獲れる「すみのえ牡蠣」(有明牡蠣)や絶滅が危惧されているイタボガキなどです。また、世界中にさまざまな種類がおり、各地で養殖も盛んに行われています。中国などではオイスターソース用としても養殖されています。

●牡蠣(かき)の主な産地と旬

◆カキ(牡蠣)の主な産地

流通しているものは養殖がほとんどです。岩牡蠣は天然物で漁獲量が限られており、流通量が少なく、期間も短いため、希少価値が高く、価格もびっくりです。

右は政府がまとめた都道府県別の養殖牡蠣の収穫量です。最も多く作っているのは広島県で、次いで宮城県、岡山県と続きます。日本は海に囲まれていることもあり、47都道府県の中のほぼ半分の県が多少なりともカキの養殖を行っているようです。

全国の主な産地を下記に挙げてみました。

▼北海道

厚岸(あっけし)やサロマ湖で養殖されているマガキ(ナガガキ)。

▼岩手県

釜石湾や大槌湾、陸前高田市にある広田湾や大船渡市の赤崎など、リアス式の三陸海岸沿いに数多く養殖場が設けられています。

▼秋田県

象潟(きさかた)で獲れる天然物の岩ガキ。

▼宮城県

松島湾などで養殖されているマガキ。震災で壊滅的な被害を受けましたが、現在はかなり復興が進み、平成26年産の時点では2万トンで全国2位となっています。養殖用種ガキの生産県としても有名です。

▼山形県

庄内浜の天然岩ガキ

▼新潟県

村上市笹川流れ(山北地区)や糸魚川市親不知で獲れる天然岩ガキ

▼石川県

能登の七尾湾で養殖されているマガキと、すずや輪島、高浜などで獲れる天然岩ガキ。

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▼福井県

小浜湾の甲ケ崎などで養殖されているマガキ。杭打ち式のところも見られます。

若狭湾で獲れた天然岩ガキを生食向けに殺菌冷海水で洗浄処理して出荷しています。

  

▼三重県

志摩市の的矢湾で養殖から販売までを一貫して行う佐藤養殖場の的矢牡蠣が有名で、紫外線を1分間照射した海水の中に20時間入れて滅菌する紫外線滅菌浄化法を確立したことでも知られています。的矢牡蠣はすべてこの工程を経て、生食用牡蠣として出荷されています。

生浦湾(おおのうらわん)で養殖される浦村かき(うらむらかき)。こちらでも生食用のものは上記の清浄工程「みえのカキ安心システム」を経て出荷されています。

▼京都府

丹後半島から久美浜にかけて獲れる天然岩ガキ。

▼兵庫県

香住など日本海沿岸で獲れる天然岩ガキと、相生市の相生湾周辺から赤穂市坂越、たつの市室津など瀬戸内海で養殖されているマガキ。

▼岡山県

平成26年産では全国3位の収穫量となっている産地で。広島と同じように入り組んだ瀬戸内海で盛んに養殖が行われています。 中でも日生(ひなせ)地区が最も盛んです。

▼広島県

言わずと知れる養殖マガキの一大産地です。官民挙げてブランド化がすすめられてきたこともあり、平成26年産では全国の64%もの収穫量を誇っています。

また、生食向けには塩分濃度の濃さ、雑菌や大腸菌の低さ(大腸菌群70以下/100mlの海域)等生食用の厳しい審査基準を独自で設け、その基準をクリアした海域「清浄海域」として指定し、その海域で養殖されたものか、それに準じた「条件付き指定海域」で養殖されたもののみ生食用として出荷されます。

「かき小町」・・・広島で開発された生殖巣が発達せず産卵しない「3倍体牡蠣」で、夏になっても産卵せず身やせしないどころか太り続ける品種で、通年美味しく食べられる牡蠣として出荷されています。養殖は一粒かきとしてある程度育ったらかごに入れて育てられます。「かき小町」は広島県漁連の商標で、広島県内でしか生産されていません。

▼香川県

さぬき市鴨庄・志度、牟礼町、多度津町白方、詫間町などで養殖されているマガキ。

▼愛媛県

主に御荘湾で養殖されているマガキ。

▼鳥取県

日本海沿岸で獲れる岩ガキ。中でも、「夏輝」という県のブランド名称が入った帯が付けられているものは、鳥取で採れる天然岩牡蠣のなかで、殻の長さが13cm以上で、平たいものに限られています。

▼島根県

平成4年に隠岐島の西ノ島町で岩ガキの養殖に成功し、それ以降西ノ島町や海士町などで養殖されるようになり、ブランド化がすすめられています。「春香」もその一つで、市場でも人気があるようです。

▼大分県

かぶと蟹で知られる守江湾でようしょくされているマガキ。それと国東半島から日豊海岸沿岸で獲れる天然岩ガキ。

▼福岡県

糸島や門司で養殖されているマガキ

▼長崎県

諫早湾で一粒かきとして養殖される小長井町漁協の『華漣』はブランド牡蠣として有名です。その他にも九十九島、雲仙市の瑞穂町、南島原市の口之津町など沢山の産地があります。

▼その他

ここに挙げていない熊本県や山口県、佐賀県、千葉県や茨城県などでも養殖マガキや岩ガキが獲れるところは沢山あります。

◆牡蠣(かき)の漁獲時期と旬

真牡蠣は冬。岩牡蠣は夏です。

殻を剥いた生牡蠣 生マガキ かき 真牡蠣 カキ 殻付き

真牡蠣は、夏場は産卵期にあたるため、身が痩せて美味しくない上に、菌の繁殖が活発になるため、食中毒の危険が増します。そのため、「牡蠣を食うのも花見まで」と言われたりします。また、英語圏では“Jun”(6月)や“August”)8月など、“r”の付かない月(5~8月)には食べてはいけないと言われています。大体11月頃から美味しくなり始め、最も味が良くなるのは産卵の準備にはいる3~4月頃で、身がたっぷりと栄養を蓄えて太っています。

ただ、産地によって水揚げされる期間が多少違い、3月までで終わるところも少なくありません。マガキが出回る最盛期は12月から2月で、岩ガキは養殖されている隠岐が3月から出荷され始めますが、それ以外ではだいたい5月から7月にかけてが漁期となっています。

旬のカレンダー
  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
真牡蠣(まがき)                        
岩牡蠣(いわがき)