ボウズギンポ/坊主銀宝:生態や特徴と産地や旬
●ボウズギンポの生態や特徴
◆ボウズギンポとは
分類:魚類 > 条鰭綱 > スズキ目 > ゲンゲ亜目 > ボウズギンポ科 > ボウズギンポ属(日本海洋データセンターより)
学名:Zaprora silenusJordan, 1896
和名:ぼうずぎんぽ/坊主銀宝
英名:prowfish
ボウズギンポ、聞きなれない名前ですが、ゲンゲ亜目の魚で、本種のみで1属1科をなしています。ギンポと名の付く魚はとても多いですが本種はある種特異な存在で1mほどにもなる大型種である。
個体数が少ないことや、見た目などから一般的受けしないため、これまでは市場に出回ることもほとんどなく、わずかに産地で消費されていたようだが、近年、活〆や輸送技術などの進展により高鮮度のものが都市部まで出荷されるようになり、京都の市場でもたまに入荷がある。
食味は好みが分かれるところで、料理によってはとても美味しい魚だ。価格は歩留まりが良い事や輸送コストのせいか決して安くはない。
◆ボウズギンポの生態
ボウズギンポは近海では北海道知床半島~千葉県銚子の太平洋沿岸に分布し、海外では千島列島、タウイ湾(オホーツク海北部)、カムチャツカ半島西部・南東部、北太平洋、チュクチ海、南カリフォルニア以北の東太平洋に分布する。
水深24〜801m、多くは水深200mほどの大陸棚縁辺部に生息する。
◆ボウズギンポの特徴
ボウズギンポは標準体長75cmで、大きいものになると全長1m以上にもなる。全体に粘液で覆われ、ウロコは細かい。体形はやや側扁し胴長な感じで、体に対して頭部が小さく、全体に柔らかい。
ボウズギンポは腹ビレがなく背ビレは頭部付け根辺りから尾の付け根まで連なるが尾ビレとは分離している。臀ビレも肛門後ろから尾柄部まで連なるが尾ビレ柄とは分離している。
頭部から顎、エラ上部にかけて沢山穴が開いているのが特徴で、これは感覚孔と呼ばれるものである。
●ボウズギンポの主な産地と旬
◆主な産地と漁獲量
ボウズギンポの主な産地は北海道で、延縄や底曵網漁で混獲される程度で、専門に漁が行われることはない。
漁獲量も少なく、希少性もあり産地では二束三文のようだが東京や関西では高値で取引されている。
◆ボウズギンポの漁獲時期と旬
今回入手したものは1月。産卵期や生態が良くわからず旬は不明。
身質から、夏場には向かない魚と思う。
旬のカレンダー | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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ボウズギンポ |