ハクメイチヒロエビ:生態や特徴と産地や旬

ハクメイチヒロエビ

●ハクメイチヒロエビの生態や特徴

◆ハクメイチヒロエビとは

分類:甲殻亜門 > 軟甲綱 > 真軟甲亜綱 > ホンエビ上目 > 十脚目 > 根鰓亜目 > クルマエビ上科 > チヒロエビ科 - ヒカリチヒロエビ属(日本海洋データセンターより)

学名:Aristeus mabahissaeRamadan, 1938

和名:はくめいちひろえび/はくめい千尋蝦

英名:Shiny pink-striped prawn

別名:チヒロエビ、赤エビ

 ハクメイチヒロエビはチヒロエビ科の一種で、チヒロとは両腕を広げた幅が千あるという「千尋」からつけられており、それくらい深いところにいるエビであるという意味である。

 名前の”ハクメイ”の語源は調べた限りではわからなかった。

 写真は豊橋の魚市場で仕入れたもので、ツノナガチヒロエビとほぼ同じ数量が混ざった状態でトロ箱に入っていたもの。筆者が調べた限りでヒカリチヒロエビ属の本種であろうと判断したのだが、もし別種とのご指摘があれば是非お知らせいただきたい。

 チヒロエビの類は鮮度落ちが早いこともあり、ほとんどが産地で消費され、あまりメジャーな食材とは言えず、書籍等でもツノナガチヒロエビや輸入されているスカーレットシュリンプ(オオミツトゲチヒロエビ)の紹介程度のものが多い。そういう意味では本種はレアなエビと言えるかもしれない。

◆ハクメイチヒロエビの生態

ハクメイチヒロエビ

 ハクメイチヒロエビの分布はSeaLifeBaseを見ると日本の房総半島辺りからオーストラリア北東部、ニューカレドニアアリにかけての西太平洋沿岸、東シナ海、南シナ海、フィリピン海、インドネシアなどとなっている。

 ツノナガチヒロエビと同様に胸脚、腹肢が長く、深海の海底を這うのではなく低層から中層を遊泳していると考えられる。

◆ハクメイチヒロエビの特徴

 全長は15cm程で、全体に赤い色だが、ツノナガチヒロエビに比べやや色は薄く、体形も頭胸部、腹節ともにやや太く、額角は同じように途中から上部に向けて曲がっているが、棘は付け根辺りから3つしかなく、個体によってその棘と棘の間が細かいギザギザ状になっているものもいる。

ハクメイチヒロエビ

 胸脚、腹肢はツノナガチヒロエビと同じように長いが、胸脚のはさみはより太く明確である。ヒカリチヒロエビ属に分類されているということはこれらの胸脚には小さな発光器があるのであろう。

ハクメイチヒロエビ

 頭胸部を上から見るとこうなる。ツノナガチヒロエビに比べ第二?触覚が大きな板状に発達している。

●ハクメイチヒロエビの主な産地と旬

◆主な産地と漁獲量

 情報が少なく不明。おそらく太平洋沿岸で、ツノナガチヒロエビの産地と同じではないかと思う。今回入手したのは愛知県豊橋。本種を目的とした漁が行われているわけではなく、水揚げは安定的でなく、漁獲されたほとんどが産地で消費されている。

◆ハクメイチヒロエビの漁獲時期と旬

 旬も不明。今回入手したのは冬1月だった。

旬のカレンダー
旬のカレンダー 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
ハクメイチヒロエビ                        

●ハクメイチヒロエビの目利きと調理のポイント

ハクメイチヒロエビ

◆色が鮮やかなものが新鮮

ハクメイチヒロエビ

 ハクメイチヒロエビは水揚げされた時点では全体に鮮やかな赤い色をしていますが、鮮度落ちが早く、時間の経過とともに頭の部分が黒ずんできて、黒っぽい汁が出てきます。また、腹節のあたりは白っぽくなってきます。

◆目玉に張りと艶があるもの

 新鮮なうちは眼玉が丸く艶がありますが、鮮度が落ちてくるとしぼむように凹んできます。

◆ハクメイチヒロエビの調理のポイント

 ハクメイヒロエビは深海性なので殻が柔らかくむきやすいが、身も柔らかめで、独特の脂質を含んでいる。 

 身はエビの大きさからすると小さく、歩留まりは良くないが、ツノナガチヒロエビよりは身がしっかりしている。頭の部分は取れたての新鮮なものは美味しいが、鮮度が落ちているものは臭みが出やすく出汁にも使えなくなる。

塩ゆでしたハクメイチヒロエビ

 写真は軽く塩ゆでした物で、左2尾が腹節の甲羅をむいたもの、右2尾は殻つきのままのもの。ツノナガチヒロエビより身が太く、ゆでてもあまり身痩せしていない。

●ハクメイチヒロエビの美味しい食べ方と料理

◆ハクメイチヒロエビの刺身

ハクメイチヒロエビの刺身

 鮮度が良いものは刺身で食べられる。身は甘エビよりはしっかりしているが、甘エビ程甘味は強くない。頭のミソもそこそこ美味しい。

◆ハクメイチヒロエビの天ぷら

ハクメイチヒロエビの天ぷら

 ハクメイチヒロエビをカラッと天ぷらにしたもの。クルマエビのような歯ごたえはないが、まあまあ美味しい。小ぶりなのでかき揚げにしてもいいだろう。

◆ハクメイチヒロエビの塩焼き

 加熱調理してもツノナガチヒロエビ程身痩せしないので、殻つきのまま塩を振りグリルなどで焼き上げても美味しい。

◆その他色々な料理に

 殻を剥いた身は一般的なエビと同じように炒め物などにも使える。鮮度が良いものであれば、頭の部分を使ってアメリケーヌソースやビスクを作ることもできる。

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