●インドナツメとは

◆クロウメモドキ科ナツメ属 - Ziziphus mauritiana

(英)Indian jujube

 インドナツメは日本でも栽培されているナツメの近縁種でクロウメモドキ科ナツメ属の木になる果実です。原産は東南アジアのインド・マレー地域と考えられている品種群の一つで、果実が一般的に知られているナツメよりも大きいのが特徴です。

 インドナツメは原産地であるインドでは一般的な果実として食用とされてきましたが、台湾では品種改良が盛んに行われ次々と新しい品種作られています。台湾へ旅行されたことがある方は見たり食べたことがあるかもしれませんね。2016年には台湾から青果での輸入が解禁され、輸入もされるようになりました。台湾ではインドナツメを漢字で「蜜棗」と書いています。

台湾産 インドナツメ 蜜棗

 品種は、台湾で作られている「蜜棗」、「高雄11号珍蜜」「高雄12号-珍愛」や新しい品種「台農13号ー雪麗」等の他、国内で作られている「高雄6号スイート」、「台南1号」などがあります。

 国内でも栽培出荷しているところがあるのですが、まだ一般にはあまり認知されていないのではないでしょうか。

◆インドナツメの特徴

 インドナツメは品種によって長楕円から卵型、球形などがあり、大きさは果重50~130g程で、果皮の色は全体に艶のある黄緑色をしています。

台湾産 インドナツメ 蜜棗

 下の写真は沖縄県産で果重60gほどのものですが、品種名は分かりません。

インドナツメ Ziziphus mauritiana

 インドナツメの果肉は白く、中心に縦長の種が一つ入っています。食感や味は、皮が薄く、むかずに皮ごと食べられ、シャリシャリとした梨のような食感に例えられることが多いです。

 香りはあまり強くなく、甘みの強い物から、ほのかな甘みで少し酸味もあり、あっさりとした味わいのものまであります。糖度は7~25度と品種や栽培環境などでかなり幅があるようです。

 「高雄6号スイート」は一般的なインドナツメよりも大粒で、酸味が少なく皮が薄いのが特徴となっています。

 下の写真は台湾産の断面。

台湾産 インドナツメ 蜜棗

 下の写真は沖縄県産の断面で、台湾産の物より小さいです。。

インドナツメ Ziziphus mauritiana

◆実際に食べてみた台湾産インドナツメの食味

 今回撮影試食したものは台湾産のもので、果重は110~117gで、ふっくらと丸い形をしています。

台湾産 インドナツメ 蜜棗

 皮ごとかじってみるとサクという感じとカリッという感じの中間位の心地よい歯触りで、歯切れがよく、それでいて舌に滑らかなわずかなぬめりのような感じもあります。そして強い甘みが口に広がり、酸味は甘さに隠れてわからないくらいでした。そして、何とも表現できない香りが鼻から抜けていき、とても美味しいものでした。

台湾産 インドナツメ 蜜棗

 糖度を計ってみると15~16度もありました。

◆実際に食べてみた沖縄県産インドナツメの食味

 こちらは沖縄県産で、果形は縦長の楕円で60gほどの大きさでした。

インドナツメ Ziziphus mauritiana

 皮は薄く、そのままかじっても気になりません。食感はやや硬く、カリッとした歯ごたえでしたが、その後はシャキシャキと噛み砕きやすく、少しぬめりも感じられました。

インドナツメ Ziziphus mauritiana

 梨のような果汁たっぷりという感じではなく、硬い瓜のような感じの食感。

 ほんのり甘く、酸味はあまり感じませんでした。試しに糖度を計ってみると8.4度でした。

インドナツメ Ziziphus mauritiana

◆保存は冷蔵庫に

 インドナツメは、収穫されたばかりであれば、新聞紙などにくるんでナイロン袋などに入れてから冷蔵庫(2~5度)に入れておくと20日ほどもつようです。ただ、一般に購入する場合は収穫されてからどれくらい経っているのか分からないので、なるべく早く食べるようにしましょう。特に、台湾産の輸入物は国内に入る前に2週間ほど低温殺虫処理がされているので早く食べる方が良いです。

 3月12日に届いた台湾産のインドナツメで試してみたところ、届いてすぐはとても甘みが強く香りもしっかりしていましたが、それから16日冷蔵庫で保存しておいたところ、外見はほとんど変わらず変色等も見られませんでした。しかし、食べてみると甘味が随分減った感じで香りも弱くなっていました。

◆インドナツメの美味しい食べ方

 インドナツメは生食向きの果物です。皮ごといただきましょう。真ん中にある種は硬いのでかじるときは注意してください。

 コンポートにする場合は半分に切り、種を取り除いてから皮をむいて、シロップで煮ます。

●インドナツメの主な産地と旬

台湾産 インドナツメ 蜜棗

◆主な産地と生産量

 インドナツメの主な産地はインドをはじめ、輸入されるようになった台湾などです。

 台湾産は2016年に解禁されました。日本に入る際には、防疫上、1度以下の低温で2週間殺虫処理がされるそうです。

 国内では沖縄県をはじめ、鹿児島県や宮崎県、香川県などで栽培されていますが、生産量は極わずかです。

 ここに掲載している台湾産と沖縄県産はいずれも大阪のボニートーンさんから取り寄せたものです。星付きレストランなどに卸されているこだわりのある八百屋さんですが、個人でも注文できるので、シーズン中に問い合わせされるといいですよ。

◆インドナツメの収穫時期と旬

 インドナツメは栽培地や品種によって年に二回収穫時期があるようです。

 沖縄のハウス物は2月中旬ごろから3月初旬に収穫されているようです。また、香川県のアンファームさんでは 8月と12月に収穫されているそうです。

 台湾では品種をリレーしながら11月頃から3月にかけて収穫され、国内にもその時期に入ってきているようです。

旬のカレンダー

インドナツメ 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
沖縄県                                                
台湾産                                                

< 出 典 >

 ※ 台湾有機精品茶&食材 ホームページ

 ※ 「我が国における熱帯・亜熱帯果樹栽培研究の現状と方向 」熱帯農業研究 Vol.5, No.1 p.1-14 (2012)