とちおとめ < イチゴ

とちおとめ(トチオトメ) イチゴ

■とちおとめ(トチオトメ)とは

●とちおとめの来歴

 「とちおとめ」は栃木県農業試験場栃木分場において「久留米49号」に「栃の峰」を交配して選抜・育成された品種で、1996年 11月に品種登録されました。栃木生まれで関東の主流品種

 かつては「女峰」などが作られていたところがどんどんこの品種に切り替えられ、現在では栃木県の主要品種となっています。

とちおとめ,いちご,イチゴ

 とちおとめは全国的に見ても現在最も多く作られている品種ですが、主に関東で消費され、関西では「あまおう」の方が多く、「さちのか」や「さがほのか」など九州産が多いようです。

 2018年産の全国のいちご出荷量で栃木県が30年連続全国1位となりましたが、その大部分を「とちおとめ」が占めています。栽培面積で見ても少なくとも平成22年まで全国の3割以上を占めトップとなっています。

●とちおとめの特徴

 「とちおとめ」の果皮の色は鮮赤で果形は女峰の特徴を受け継いで比較的整った円錘形をしています。果実の大きさは大,果肉色は淡紅,果心の色は紅赤,果実の光沢は良,果実の溝はかなり少ないです。

とちおとめ,いちご,イチゴ

 物によってややばらつきがありますが、比較的甘味酸味のバランスがよく、果肉も締りがある割りに果汁は十分にあって美味しいイチゴです。香りも収穫後間もないものは甘く強い香りが立っています。

とちおとめのガク

 農林水産省の品種登録データベースには以下の通り記載されています。

『—–

 果皮の色は鮮赤,果形は円錘,果実の大きさは大,

 果肉色は淡紅,果心の色は紅赤,

 果実の光沢は良,果実の溝はかなり少である。

 果実の硬さはかなり硬,

 無種子帯はほとんどなし,そう果の落ち込みは落ち込み中,そう果のアントシアニン着色は淡,そう果数は中,

 果実の香りは中である。

 季性は一季成,開花始期はやや早,成熟期は中,

 可溶性固形分含量はかなり高,酸度は中,日持ちは長である。

  「女峰」と比較して,葉の厚さが厚いこと,果心の色が紅赤であること,そう果のアントシアニン着色が淡いこと等で,「とよのか」と比較して,果肉色が淡紅であること,果心の色が紅赤であること,果実の硬さが硬いこと等で区別性が認められる。

—–』以上、抜粋。

◆実際に食べてみたとちおとめのの食味

 「とちおとめ」は一般に広く栽培され、スーパーなどでもよく見かける品種ですね。

 果肉はやや硬めではありますが、完熟果はやや柔らかく完熟果は輸送性があまりいとは言えませんが、食味はとても良いので、イチゴ狩りや直売所で買うのがお勧めです。

とちおとめ,いちご,イチゴ

 今回撮影試食したものは栃木県「那須高原農園 いちごの森」から取り寄せたものです。完熟した美味しい状態のものを送っていただいたと思うのですが、残念ながら無傷の果実は数個しかなかったです。

 イチゴはどれもヘタの部分まで綺麗に着色し、とても甘い香りがたっていました。果肉は柔らかくとてもジューシーで、甘味が強く、適度な酸味もあってとてもバランスの良い味わいでした。糖度を計ってみると15度前後ありました。

●とちおとめの主な産地と旬

とちおとめ,いちご,イチゴ

◆主な産地

 「とちおとめ」は栃木県をはじめ茨城県や千葉県など主に関東で多く作られています。観光農園でのいちご狩りでも主流品種となっています。

近年、各地でオリジナル品種が次々と登場し、そういった新品種に切り替えも進んでいますが、まだとうぶんは主要品種として普通に食べられるでしょう。

◆とちおとめのの収穫時期と旬

 「とちおとめ」は生産者が多く、産地も関東から東北地方にまで及ぶため、市場に出回る期間も長いです。

 早い所では11月下旬ごろから出荷が始まり、5月一杯まで続きます。収穫の最盛期は2~4月にかけてで、その期間が旬と言えます。

品種 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
とちおとめの                        

< 出 典 >

 ※ 「イチゴ新品種「とちおとめ」の育成」栃木農試研報 No.44:109~123(1996) Bull.Tochigi Agr、Exp.Stn,No.44:109~123 (1996)

 ※ 「とちおとめ品種紹介PDFファイル」栃木県ホームページ

 ※ 品種登録データベース 農林水産省ホームページ

とちおとめ,いちご,イチゴ