中道農園 中道唯幸氏との出会い

中道農園 中道唯幸氏 有機栽培

 最近になって、自分の中に生産者さんに対する関心が高まってきていた。特に、より美味しいものを、また、より身体に安心なものを作ろうという情熱のある方に会ってみたい、そう思うようになっていた。

 そこで、以前高校時代の同級生が知り合いに無農薬栽培から更に進んで完全自然栽培に取り組んでいる米農家さんがいると言っていたのを思い出し、是非紹介してほしいと頼んだ。

 その後すぐに返事があり、会ってくれるとのことでその友人と共に中道農園を訪ねることができた。すでに稲刈りが始まっており入り忙しい時期だったようだが、雨のため時間が取れるとのことだった。

 午後4時に農園近くで友人と待ち合わせ、中道農園へ向かった。

 事務所に入り友人に紹介していただいた中道氏は、とても気さくな対応で迎えてくださった。

中道農園 中道唯幸氏

 中道農園のホームページでも紹介されている通り、中道氏はもともと門真市で代々農業をされてきた家に生まれ、1970年に父親が大規模農園を目指して滋賀県野洲市に移住、その後を受け継いで現在に至る。

 中道氏が無農薬栽培や自然栽培に至るまでの経緯、父親が農薬により身体を壊してしまったことや、ご自身までも体調に異変をきたすようになり、これではダメだと気付き無農薬へ舵を切られたことなど、当時の様子などもいろいろとお話してくださった。

 その中で中道氏は、ひどいアレルギーが出るようになり、化学調味料に対して非常に敏感になり、そうしたものを使った料理を食べると即、口の中がただれてしまうようになったそうだ。そのため、いろいろな飲食店で、化学調味料が使われているかどうかがすぐに分かってしまったといったことを面白おかしく話してくれた。

 また、農薬や肥料、土、農機など常に情報を集め勉強されており、そうした中で得た、世間にはあまり知られていないような事も次から次に話していただき、驚きの連続だった。

 そんなこんなお話を中道氏に山盛りしていただき、気付いた時はすでに夜9時半過ぎだった。4時過ぎからなんと5時間!?

 これまで、漠然と農薬は使ってほしくないな・・・とか、化学肥料ではなく自然に近い有機肥料を使ったものがいいな・・・などと考えていたのだが、今回中道氏の話を聞き、なぜ農薬が良くないのか、なぜ化学肥料が良くないのかといったことが分かり始め、ますます農業に対する関心が強くなった。

 身体にとって無農薬有機栽培がいいという事はおそらくみんな頭では分かっていると思う。それは消費者も生産者も。しかし、現実には無農薬有機栽培の野菜や米は全体で見ると極わずかしか流通していない。農林水産省がまとめた数値で見ても平成29年の時点で全体に占める有機栽培の面積は0.5%ほどとなっている。

 その原因にはいくつも要素があるが、中でも、消費者の少しでも安く、そして見栄えがいい物を選ぶという心理がある。また、形が揃っていないと流通に載せられないため規格外品として扱われ値が付かない。なので農家さんは消費者に買っていただくため、喜んでもらいたいから安く安定して見栄えのいい物を作ろうとする。結果、農薬や化学肥料は欠かせないものとなってしまってきた。無農薬有機栽培は除草や害虫対策などとても手間(コスト)がかかり収量も多くはなくどうしてもその分価格は高くなってしまう。

 人それぞれ生活があり、安いものを選ぶことが悪いことだと言っているのではない。安い物には安いなりの理由がある。その理由の中身を知っておいた方がいいという事。

 人は何でも楽をする方へ進みがちだ。多くの発明が楽をするために生み出されて、それによってひとは多くの時間を得られるようになり、より多くの事ができるようになった。なので、それを否定することはできないが・・・

 今回の中道氏の話は私にとっていろいろと考えさせられる機会となった。

 帰りの車の中で、中道農園の米作りを1年通して取材したいという思いが込み上げてきた。

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