シマセトダイ：目利きと料理

●シマセトダイの目利きのポイント

◆触った時に固い物

　目に透明感があり、黒目がくっきりと綺麗なものが新鮮。

　濁っているもの、乾いて首んでいるものは鮮度が落ちていると考えられる。

◆目が澄んでいるもの

　出来れば活〆物がいい。そうでないものは腹を触ってみてしっかりと硬い弾力のあるものが良い。

　頭部を持った時に尾がピンと水平になる物が新鮮。垂れるものは鮮度が落ちている。

◆エラが鮮紅色の物

　エラ蓋を開けてみて、中のエラが鮮やかな赤い色をしているものが新鮮。澱んだクリーム色や茶色くなっているものは鮮度が落ちている。

●シマセトダイの美味しい食べ方と料理

◆調理のポイント

　シマセトダイは比較的淡白な白身魚だが、臭みやクセが無く旨みはしっかりとあり美味しい。身質はイサキに似た感じで血合いは薄く、綺麗な赤色。

　さばき方はマダイと同じ。

　シマセトダイのアラからはクセのないいい出汁が出る。カマや頭部には美味しい身も付いているので無駄なく使いたい。

◆シマセトダイの刺身

　身質はイサキに似た感じで、適度に歯ごたえがあり噛むと旨みが広がる。
　切り身の色合いも美しい。今回は皮を引いたが、皮目を炙って焼き霜にしてもよさそうだ。

◆シマセトダイのマリネ　カルパッチョ風

　薄くスライスしたシマセトダイの身をオリーブ油を塗った皿に広げ、その上からおろしにんにくをちょっとずつ塗り、塩胡椒を振り、オリーブ油を塗る。

　彩良く野菜、ハーブ、ピンクペッパーなどを散らす。

　食べる際にスダチかレモンなどの柑橘を絞る。

◆シマセトダイの塩焼き

　シマセトダイの切り身に塩を振り、グリルで焼き上げる。

　今回は切り身だが、丸ごと焼いても良い。身離れが良く、適度に身が締まって食感が良く美味しい。

　塩胡椒を振り、オリーブ油を塗って焼き上げ、仕上げにまたオリーブ油を垂らしてイタリアンな感じにしても美味しい。

◆シマセトダイのポワレ

　ニンニクとローズマリーと共に、オリーブ油で皮目からカリッと焼き上げる。

　皮の香ばしさと身の食感がとてもよく美味。

◆シマセトダイのアラ汁

　シマセトダイのアラからはクセのないいい出汁が出る。カマや頭部には美味しい身も付いている。

　三枚におろして出た背骨や頭などのアラをさっと湯引きし、取り残したウロコやぬめりをすすいで落とし、鍋に入れて酒と昆布だしを張り、加熱する。沸騰したらアクを取り除きながら10分程煮て火を止め味噌を溶き交ぜる。

◆シマセトダイのかぶと焼き

　あまり大きな魚ではないが、30ｃｍ程の物であれば頭部やカマを塩焼きなどにして脂が多く含まれて美味しい身も堪能しよう。

◆シマセトダイの揚げ物

　上品な白身魚なので、から揚げやフライにしても美味しい。

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